水垢とは
大気中のホコリや排気ガスなどの汚れが雨水などによりガラス表面に付着。徐々に堆積した汚れは様々な化合物と反応し合い、そのままガラスの表面に固着したものが水垢とされる。
主として、断続的に水しぶきが付着する浴室の鏡や結露を起こしやすい窓ガラス下部でよく見受けられる。
水垢の発生原因
窓ガラスに発生する水垢の外的要因として考えられるのは、雨により建築物外装部材からしみ出たモルタルの組成成分である炭酸カルシウムや酸化ケイ素 などの化合物があげられる。表面に付着した物質がガラス表面に凹凸を作ることによりホコリや排気ガスなどの大気中の汚れの付着を助長し、それらが混ざり合 い太陽光線によりガラス表面で化学反応を起こしながら焼き付けられた結果、表面で結晶化してしまうことにより発生する。
室内で発生する水垢は、主に水道水に含まれる炭酸カルシウム、または複数のミネラル成分が原因と考えられる。ガラスの表面は一見平らなようで実 は細かな凹凸があり、そこに浴室ではシャンプー・石けんカス、室内では空気中のホコリなどの物質が付着し続けるといっそう水滴がつきやすい状態となり水垢 の付着を助長することとなる。
水垢の清掃方法
一度付着してしまった水垢は洗剤を使用し清掃しても科学的に分解されない為、完全に除去する方法は研磨に限られる。
初期段階(水垢が軽微な状況)であれば、酸性洗浄剤で除去可能なものもあるが、使用する洗剤が強すぎるとガラス表面を逆に痛めてしまうことになるので、注 意が必要である。しかもガラス表面は一度傷めてしまうと再生不可能な為、誤って表面を荒らしてしまったガラス表面には凹凸が出来てさらに水垢が付着してし まうと言う悪循環が考えられる。
研磨除去作業に使用する研磨剤には粉状、ペースト状、ゲル状など様々なタイプがあり、ガラス表面を擦るパッドも表面を傷つけない専用のものが必要である。
清掃後のメンテナンス
水垢は、清掃などの定期的なメンテナンスを行うことで、ある程度の予防にはなるが、恒久的に付着しないようにするのは現段階で不可能である。
ただし、清掃後のガラス表面を保護剤でコーティングしておく事により、保護剤が表面皮膜を形成している状態であれば、水垢が付着しても容易に除去することが可能である為、現段階では最も有効な対策の一つとして挙げられる。